近年、AVスカウトやAV撮影契約に関係するトラブルが増えています。
その多くが、AVの契約をした後に、撮影を拒否しようとすると、事務所側に、数百万円もの多額の違約金を請求されたり、これまで宣伝やレッスンに掛けた費用(数十万円から数百万円)を全額弁済するよう脅されたり、あるいは、契約時に撮影したトップレスの写真を親や周囲にばらまくと脅され、結局、アダルトビデオの撮影を強行されるというものです。
そのような違約金は決して払ってはいけません。性行為を強行することは、刑法上、強制わいせつ罪、あるいは強姦罪に当たります。また、脅してお金を巻き上げようとする行為は、脅迫罪に当たります。
都内の大学に通うAさんは駅前で友達と待ち合わせをしているときに、芸能スカウトと称する人物からスカウトされました。そのスカウトに連れられて事務所に行くと、うまくあれこれと言いくるめられて契約を交わし、宣伝のためと称してトップレスの写真を撮られました。
家に帰ってきてから怖くなって、契約を取り消そうと思い、数日後、その事務所に出かけました。しかし、今さら遅いと言われ、高額な違約金をちらつかされ、さらにその場でレイプまがいの行為を受け、その模様をビデオカメラに撮られました。
相談する相手もおらず、結局、複数回、アダルトビデオに出演させられてしまいました。その後、弁護士に相談して、AV販売会社等に、出演作品の回収、販売中止を求めましたが、会社側はその求めに応じていません。被害者のAさんはその後、心身ともに深く傷つき、大学も続けられなくなりました。
都内の大学に通うBさん(19才)は、駅のホームで芸能スカウトと称する人物から「芸能活動に興味ありますか」と声をかけられました。名刺に書いてあるホームページを見ると、何名かのアーティストが登録され、特に怪しい会社ではなかったので、以前から憧れていたアイドルになれると思い、信用することにしました。
その後、芸能事務所の人から、アイドルとしてデビューするためとして、歌のレッスンや、フィットネスクラブに通ってダイエットをしたりしました。これらの費用は芸能事務所持ちでした。
20才になったある日、都心に住むように言われ、芸能事務所が指定するマンションを借りるように言われました。自分で払える額ではありませんでしたが、初期費用はすべて事務所が肩代わりするし、来月から仕事がはじまるからそれで支払えばよいと言われ、賃貸契約書にサインをして引越しました。
その数日後「オーディションが決まった」から行くようにとの指示がありました。ところがオーディション会場に行くと、それがアダルトビデオの面接であることを知りました。そこでは、本番はできるのか、アナルセックスはできるかなどを聞かれましたが、どうしたら良いのか全くわからず、知らない人たちに囲まれ、勝手にいろいろな事が決められ、最後にはトップレス姿の写真を撮られました。
帰宅してから怖くなって、スマートフォンで検索して支援団体を探して助けを求めました。数日間連絡を取らないでいると芸能事務所の人たちが、違約金のことや親や学校に言うぞと電話やメールで脅してきましたが、支援団体のスタッフといっしょに対処し、マンションも引き払いました。またAV出演契約についても弁護士と相談し、相手方と交渉して、違約金を払うことなく出演をしなくてもすむようになりました。
(以上、ポルノ被害と性暴力を考える会ホームページから引用)
以上のようなケースに遭遇した場合、一人で悩みを抱えようとはせず、「ケースB」のように支援団体に助けを求めましょう。
また、こちらの悪徳プロダクション追放のページからもご報告をお願い致します。
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